前編では「メリノウールTシャツがほしくなったきっかけ」と「高価なメリノウールTシャツを買おうと思えるようになるまでの過程」のお話で、ざっくり要約すると、
・きっかけ…メリノウールの良さは靴下で知っている
・過程…メリノウールTシャツは1枚で春夏秋冬使えるからいいものを買おう
こんな感じです。
さて、後編では「メリノウールTシャツに求める条件」と「その条件をもとに各ブランドからアイスブレーカーに絞り込むまで」を記事にしました。
買ったのはアイスブレーカーのテックライトロングスリーブポケットクルー。
メリノウールTシャツに求める5つの条件
メリノウールTシャツを買う覚悟ができたところで、求める条件を整理しましょう。
1.長袖、ロンT
2.年中使える厚みとデザイン
3.安けりゃいいではなくちゃんと愛せるものを
4.ユニクロ以上の質
5.メリノウール混紡率が高いもの
上4つは前編で書いてきたことのおさらいですが、最後の「メリノウール混紡率が高いもの」には触れてませんでしたね。
メリノウールのデメリットである耐久性や速乾性(メリノも乾くの早いけど化学繊維には劣る)を補うために、化学繊維が混ぜられてる製品があるんです。そしてメリノウール率が下がるということはメリノウールの防臭性や調湿性などのメリットも低下するということだと思うんです。
私の場合は耐久性は修理やベストを着て対策するし、そもそも耐久性をそこまで不安視していない。速乾性は日常使いでは必要十分。登山や自転車のように発汗量が多い活動ではミレーのドライナミックメッシュと組み合わせれば対応できると考えています。むしろ化学繊維を混ぜることによってメリノウールのメリットが失われる方が嫌だ。だからメリノウール率が高いTシャツがいい。
どのブランドにするか。比較した結果アイスブレーカー1択だった
1.長袖、ロンT
2.年中使える厚みとデザイン
3.安けりゃいいではなくちゃんと愛せるものを
4.ユニクロ以上の質
5.メリノウール混紡率が高いもの
さて、いよいよ以上の5つの条件を満たすTシャツを探す段階に入りました。最終的に選んだのはアイスブレーカーのテックライトロングスリーブポケットクルーで、そこに至るまでの理由をサクッと書き残そうと思います。
まず以下のブランドのメリノウールTシャツを候補として挙げました。
・モンベル
・アイスブレーカー
・スマートウール
・ウールリッチ
・ノースフェイス
・スーパーナチュラル
・デサントポーズ
ブランドを1つずつ確認していきます。
モンベル
言わずとしれた日本のアウトドアメーカーのモンベル。
公式サイトを見るとメリノウールのTシャツはラインナップされてるんですが、その多くがアンダーウェアとして作られています。だから1枚で着るにはちょっと向いてない。
ただ以下の3種類は1枚で着ることも想定された長袖Tシャツのようです。
1.メリノウールプラスアクション ロングスリーブT(ウール83%+ポリエステル17%)
2.メリノウールプラスボーダーロングスリーブT(ウール83%+ポリエステル17%)
3.US メリノウールプラス ライト ロングスリーブ(ウール53%+ポリエステル47%)
で、どれもちょっと条件に満たないかなと思いました。1と2はメリノウール83%と及第点ではありますが、デザインにちょっとクセがある。1は脇下等に色の切り替えがあるし、2はボーダー。3は色の切り替えがある上にメリノウールは53%しかない。だからモンベルは無し。
アイスブレーカー
大本命のアイスブレーカー。ニュージーランド産のメリノウールを活かしたアウトドアウェアブランド。創業当時のアウトドアウェアは化学繊維中心だったらしく、メリノウールに興味を持つ人はほとんどいなかったそうです。メリノウールウェアのパイオニア的存在なのかな?私は靴下も愛用してます。
参考>>>icebreaker
アイスブレーカーは他ブランドと比べるとシンプルというか、アウトドアブランドらしくないデザインだなあと感じてました。色使いが派手じゃなく、街でも使いやすい感じ。
さらにはお手入れがかんたんで、「メリノウールTシャツだけ手洗いしないと…」ってことはなく、ほかの洗濯物といっしょに今まで通りまとめて洗えるお手軽さも魅力。むしろ手洗いより普通洗濯を推奨してるほど。ほかのメーカーは手洗いマークや弱洗いマークが付いてたり、中性洗剤を推奨してる印象です。手洗いマークがついててもも洗濯機のドライコースで洗えますけどね。
Icebreakerは、普通洗剤を使用し、低温もしくは中温での普通洗濯をおすすめしています。手洗いによる洗濯は、汗や皮脂が繊維に残ってしまい、においの元となります。
引用:製品ケアガイド
ラインナップはアンダーウェア想定のものもあれば、1枚で着ることを想定されたものもあります。1つずつ紹介すると長くなるので、条件に近い目ぼしいTシャツだけ紹介します。
1.テックライトロングスリーブポケットクルー(ウール87% 、ナイロン13%)
2.ディアイス ロングスリーブ Vネック(ウール100%)
3.ネイチャーダイ ロングスリーブ ポケットクルー(ウール100%)
どれもいいなと思って悩んだ末に買ったのは1のテックライトロングスリーブポケットクルー。決め手は商品説明に「オールシーズン使える」とあったから。2はおそらく秋冬向け、3は春秋冬用ですね。ネイチャーダイシリーズもいつかほしいです。青森のりんごの木の枝や石川のお米のもみがらなど、日本の天然素材で染めたシリーズでいい色。
購入したTシャツはまた別の記事で詳しくご紹介します。
スマートウール
1994年、アメリカで生まれたメリノウールを使用してソックスやアンダーウェアを製造してるブランドです。アイスブレーカーと同じように、「メリノウール製品といえばスマートウール」という印象があります。
肝心の商品なんですがピンと来るものがありませんでした。1枚で着れる長袖もラインナップされてるんですけど、なんだか私が求めてるのと違う。スマートウールを買うなら同価格帯のアイスブレーカーを買います。
ちなみにスマートウールの靴下は2足持ってます。Tシャツが気に入らないってだけ。
参考>>>アパレル スマートウール
ウールリッチ
1830年、アメリカで設立されたアウトドアウェアメーカー。とてつもなく古い歴史がある老舗で、ウェアやブランケットなどを南極大陸探検隊や軍隊に支給したこともあります。楽天市場で古着を漁ってるとウールリッチの服をよく見かけますね。
参考
>>>WOOLRICH(ウールリッチ)の歴史◆古着屋JAMイチ押しの人気モデルもご紹介!
そんなウールリッチもメリノウールのTシャツを出してます。半袖と長袖がそれぞれ1種類ずつあり、デザインも比較的シンプルでよかったんですが、1つ問題があり除外することに。
それはメリノウールの混紡率が低すぎること。
ポリエステル 83% 毛 12% ポリウレタン 5%
メリノウールが12%で、定価が税抜7800円は買わないよ。それならもう少しお金を出してメリノウール90%近いアイスブレーカーのTシャツを買う。
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ノースフェイス
ノースフェイスは街でもアウトドアでもよく見かけますね。「そういえばノースフェイスはメリノウールのTシャツ出してないのかな?」と思いAmazonで検索すると半袖と長袖がヒットしました。
けど買わないかな。ウールリッチと同じでメリノウール率が低い。
ポリエステル85%、毛15%
そして定価は税込7480円。背面のでかいロゴも気に入らない。これならアイスブレーカー買う。化学繊維が多いのが悪いんじゃなくて、あくまで私の目的と合致しないってことね。
【SN】スーパーナチュラル
AmazonでメリノウールTシャツを漁ってると出てきたSN。2014年にスタートしたスイスのブランドらしく、すべての製品にメリノウールを使用してるそうな。公式サイトは日本語で見やすく、インスタで検索するとオーガニックが好きそうな女性が多く登場します。ヨガ系が多い。
参考>>>ABOUT US 公式サイト
で、公式サイトのラインナップを見てるとどれもメリノウール50%程度のものが多く、やはりそれならメリノウールがたくさん使用されているアイスブレーカーを買いますかね。Amazonで安くなってるのをちょこちょこ見かけるので、予算が合わなければ考えてもいいかなって感じです。
デサントポーズ
オリンピック公式ウェアや消防団ユニホーム、あとは有名な水沢ダウンなんかを手掛けている日本のブランドです。デサントという名前になる前の時代も含めると1935年から続いてます。そんなデサントの中でオーラリーのデザイナーである岩井良太氏が手掛けているラインがデサントポーズ。
オーラリーについてはワールドクラス・ジャパン“セカイに誇るニッポンのモノ” 〜〈オーラリー〉篇〜を参考にしておくんなまし。
「もうアイスブレーカーで決まりだな」と思ってたら、たまたま楽天市場でデサントポーズのメリノウールTシャツを発見し、これはいいなと。
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オーストラリア産のメリノウール100%、シンプル、MADE IN JAPAN。
ただネットを漁ってもレビューは見当たらないし、毛玉のできやすさ等も不明。だから初めて買うメリノウールTシャツにしてはちょっと微妙に感じました。信頼と実績のアイスブレーカーも候補にある中で、デサントポーズは最初の1着ではない気がしたんです。
今でもほしいので、いつかは買うかもしれない。
購入したのはアイスブレーカーの「テックライトロングスリーブポケットクルー」
ほかブランドのメリノウールTシャツのラインナップと条件を照らし合わせると、実質アイスブレーカーとデサントポーズの2択でした。そして信頼と実績を考えると、ほぼ悩むことなくアイスブレーカーに決定。
そしてアイスブレーカーの中でもシンプルなデザインかつオールシーズン使えるテックライトロングスリーブポケットクルーを購入しました。
実はアイスブレーカーのメリノウールTシャツはファッション雑誌POPEYE2014年12月号にちょこっと登場してます。遊歩大全というアウトドア界で有名な古い本がありまして、POPEYEが遊歩大全を特集した号だったんです。そこでモデルさんがアイスブレーカーのポケット付きの長袖を着ていたってのも決め手の1つ。同じモデルかはわかんないですけどね。