ビーンブーツのモカシンを古着で購入後、丸洗いやラバーの柔らかさを取り戻すなど、手塩にかけて育ててきた。
そしてようやく歩ける状態にまでこぎつけ、これからはビーンブーツを履いてたくさん出かけられると思っていた。
そんな最中、事件は起きた。
前回のラバー復活後、さっそくビーンブーツを履いて出かけようと思ったのだが、なぜか遠出する気にはなれなかった。
だからとりあえず犬の散歩で履いてみることに。
いつものように歩いたり走ったりして、しっかり靴として機能している。
購入直後のつま先が曲がらない状態から考えると、よく復活したもんだと感心していた。
散歩バッグはビーントートを使っているため、エルエルビーンでおそろいなのも、またいい。
そして何も問題なく、もうすぐ家に到着するぞというとき、ふと足元を見ると、ラバーのつま先の一部が白っぽくなっている。
「さっそく汚しちまったかあ、、、これからはもっと汚してやるぞ!」なんて呑気なことを考えていたのだが、どうやら汚れじゃなさそうだ。
そこで立ち止まってじっくり見てみると、なんとラバーが剥がれ落ちていた。
ひび割れが悪化したのだ。
ラバーの柔らかさを取り戻したから、ひび割れはしばらく放置しても大丈夫だろうとたかをくくっていた。
甘かった。
だがまさか歩いて30分で崩壊するとは、、、
ということで、私のビーンブーツは30分で靴としての寿命を終えた。
この記事では、なぜビーンブーツが崩壊したのか、またどのように対策をすればよかったのか、、、原因と対策を考察する。
原因
1.元の劣化が激しすぎた
結局これがすべてかもしれない。
元の劣化が激しすぎて、どれだけ手を尽くして修理しようとも、無駄なあがきだったという可能性だ。
購入時点でゴムはカチカチに硬化、しかもひび割れているのだから、ふつうに考えて既に靴としての寿命は終えていた。
だが私は丸洗いし、ワセリンを塗り、ゴム用保護剤を吹き付けて修理を試みた。
私がビーンブーツにしていたのは、心臓マッサージでなんとか延命していたのと同じだったかもしれない。
というか、絶対にそうだと思う。
出会いから間違えてたんだ。
ぼくらは出会うべきじゃなかった、、、なあビーンブーツよ。
2.ゴム用保護剤のせい?
前回の記事で紹介したが、硬化したラバーを柔らかくするために、ゴム用保護剤を吹き付けた。
クレのラバープロテクタントという保護剤だ。
ビーンブーツが崩壊した原因として、もしかしてもしかすると、このラバープロテクタントが悪かったのかもしれない。
これはラバープロテクタントを吹き付ける前から危惧していたことだ。
詳しくは前回の記事の「問題発生!クレのラバープロテクタントはビーンブーツに使えないかもしれない」をどうぞ。
まあ元々の劣化が激しかったことがすべての元凶だろう。
対策:劣化の予防に努める
ビーンブーツを長く履くには、劣化してから策を講じるのではなく、劣化する前の行いが大切だ。
つまりは予防だ。
元々劣化が進んでいた私のビーンブーツには、いくら対策を打とうとその場しのぎでしかなかった。
だから劣化の進行を遅らせることに全力を注ぐのがいいと思う。
革が過度に乾燥しないようにクリームを塗ったり、ラバーにはゴム用保護剤を吹き付けるのがいいだろう。
とくにラバーをひび割れさせないようにするのは大事。
私のビーンブーツも購入直後は革が固かったが、丸洗いをしてワセリンを塗れば柔らかく復活した。
いっぽうでラバーはダメだった。
丸洗いをしても保護剤を吹き付けても、ひび割れが悪化し、あえなく寿命を迎えた。
だからひび割れが起きないように、定期的にゴム用保護剤で手入れをしてあげるといい。
私が使用したラバープロテクタントでも大丈夫だとは思うが、万全を期すなら靴ケアメーカーのコロニルが出してる製品がいいだろう。
まあエルエルビーンに送れば修理をしてくれるから、そこまで神経質になる必要はないとは思う。お金と時間がネックになるだけで。
古着のビーンブーツの選び方
ビーンブーツを古着で選ぶときは、必ず現物を確認したほうがいい。
見た目はきれいでも、ラバーが硬化している可能性がある。
またひび割れが起きてる個体も絶対に避けたほうがいい。
安いからといって状態の悪いものを買うと、安物買いの銭失いになる。
私は2000円でビーンブーツを買い、修理道具に2000円使った。
そして手間暇をかけて修理した挙げ句、わずか30分しか履けなかった。
30分のために4000円を溝に捨てたのだ。
いちばんいいのは、やはり新品だろう。
安く買って修理に出す手もあるが、コストと手間を考えると、最初から新品がいいと思う。
次に私がビーンブーツを買うとしたら、絶対に新品だ。
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