キャンプ、登山、自転車(マウンテンバイク)で使おうと思いグリップスワニーのG70(キャンプグローブ)を買いました。もっと安いグローブもあったんですが、グリップスワニーが持つ170年の歴史や「黄色いワークグローブの元祖」であることに心をグッと捕まれまして。こういうのに弱いんです。
もちろんそれだけじゃなく機能的に必要な条件を洗い出した上でグリップスワニーのG70キャンプグローブを選んでます。ということでこの記事では「なぜグリップスワニーなのか」「なぜG70のモデルにしたのか」など購入に至った理由を書いてみました。
と、その前に実際に使ってみた感想に軽く触れておくと買ってよかったです。もちろんまだ使い込めてないのでレビューとしての信頼性は薄く参考程度にしかなりませんが、お気に入りの道具の仲間入り。
岩をガシッと掴んでも不安感がない頑丈さや、自然に映えるきれいなスワニーイエロー、経年変化を楽しめる素材、ビニール袋を結べる操作感、いろんな理由が合わさって私の心を満たしてくれてます。
そもそもグローブを買おうと思ったきっかけ
1.マウンテンバイクで山を走ると手に枝がバシバシ当たって怪我をするから
登山とかMTBの服はできるだけ普段着と兼用できるように買ってるけど、山でも街でも割と満足度高いのよね。山では服好きの端くれとして気に入った服を着れるし、街では動きやすかったり楽ちんだったり。家の荷物も少なくて済むしさ。意外と「どっちつかずで中途半端状態」になってない。 pic.twitter.com/GaoX8kdHL9
— モージュー (@hdclub7) October 14, 2020
私はたまにマウンテンバイクで山へ走りに行きます。そこでケガ予防のためにグローブがほしかったんです。町中のアスファルトでできた走りやすい道ではなく、石や岩が転がってるような道だったり、両脇から草木が伸びてるような道ですから、転けやすくて危ないんですよね。
もっと言えば両脇から伸びた草木が手にビシバシ当たることもあれば、ただ下ってるだけで手にマメができたこともある。マウンテンバイクを担いで登ってるときに岩に手をついたりタイヤと手が擦れることだってあります。
だからケガ防止のために頑丈なグローブがほしくなりました。これが1つ目のきっかけ。
2.虫除け
蜘蛛が嫌いです。そして山に多いのがクモの巣。【雨と虫から身を守る】登山用にノースフェイスのゴアテックスハットを買った3つの理由でも書きましたが、山道を歩いていると顔面にでかい蜘蛛がぶら下がっていたことがあります。いま思い出しても気持ち悪い。
だからハットとヘッドネットを導入してるわけですが、もしまた顔面に蜘蛛がぶら下がったときに、素手で取り払うのが気持ち悪くて嫌だということ。以前は寒い時期で防寒用のグローブをつけてたのでなんとかなりましたが、素手だったらどうなってたかわかりません。
だから登山やマウンテンバイクで山に入ったときに蜘蛛の巣を払うためのグローブがほしい。これが2つ目のきっかけ。
3.ガソリンバーナーのスベア123rを素手で扱うのが心配だったから
山へマウンテンバイクで走りに行くときに必ずといっていいほど料理道具を持っていきます。大層なものは作りませんが、カレー味のカップヌードルの残り汁に炊きたてご飯を突っ込んだり、のんびりとコーヒーを飲んだり、なにかしらは作るんです。
で、使ってるバーナーがオプティマスのスベア123rというガソリンを燃料としたバーナー。お手軽なガスバーナーと比べると手のかかる道具で、下手をすれば火傷を負う可能性があります。スベア123Rはね、時にバーナーがまるごと炎に包まれることもあるから素手じゃ心もとなくてさ。慣れた人なら素手で扱うんでしょうけど、心配性の私はグローブがあったほうが安心できる。
だからスベア123Rを扱うために熱に強いグローブがあればいいなと思ったのが3つ目のきっかけ。いつかキャンプ再開したときは焚き火でも使えるし、熱々のクッカーも持てるし。
グローブに求める条件は3つ
1.耐久性
2.耐熱性
3.好きになれるもの(デザインやブランドの歴史など)
グローブに求める条件は以上の3つ。耐久性と耐熱性は既に書いたように、山でマウンテンバイクに乗るには頑丈なグローブが必要。スベア123Rのように火を扱うこともあるから熱に強いグローブが必要。そしてどちらも同じ遊びの最中での出来事だから、耐久性も耐熱性も兼ね備えたグローブが必要。
もちろん好きになれるものじゃないとダメ。デザインだとかブランドの歴史だとか、長く使いたいと思えるもの。機能だけとか見た目だけとか安いだけで選んだものはすぐに使わなくなるのは何度も経験してるので、機能を備えた上で好きになれるものを使いたい。
※マウンテンバイクで使うグローブと熱に強いグローブは別々で用意してもいんだけど、1つで完結させれたほうがなんかいいなあと思って
候補はレザーグローブから絞り込む
まず熱に強い素材じゃないとダメだから、大半のサイクルグローブや登山用グローブはNGになるはず。多くの製品は化学繊維でできてるだろうから熱に弱い。そこで比較的熱に強いレザーやコットン、ウールなどの天然繊維から選ぶことにしました。雰囲気や経年変化を楽しみやすい点が化学繊維より好きだし。
じゃあ天然繊維の中からどの素材を選ぶ?ってなったらレザーを選ぶ。たくさん使い込んで、ちゃんとメンテナンスして、10年後にどんな姿になってるか見てみたい。バイクのレーシングスーツの素材も革らしく、それだけ耐久性や耐熱性に優れた素材ってことだしさ。
ハードな使用にも耐えるレザーグローブとなると、アウトドア用やワーク用に作られたものに絞り込まれますね。ファッションブランドは好きじゃないし、頑丈にも思えないし、気持ち的にラフに扱いづらいから無し。アウトドアやワークブランドから出されているレザーグローブから選定することに。
グリップスワニーの決め手→ワークグローブでよく使われてる”黄色の原点”だったから
候補に挙がったのは以下の6ブランド。出不精だからAmazonや楽天で買えるものに限定。
この中からグリップスワニーにするわけですが、その理由は機能性や価格どうこうではありません。最大の決め手はワークグローブに使われてる黄色の原点がグリップスワニーだったから。
Amazonや楽天でグローブを探してるとやたらと黄色があるからなんでだろうって思ってたんです。黒や茶はわかる。なんで派手な黄色?そしたらグリップスワニーの公式サイトにその答えが載ってました。
アメリカと共に歩んできた170年の歴史
1848年ゴールドラッシュで一攫千金を狙う採掘者に向けGRIPSWANYグローブが誕生しました。素手での発掘は困難を極めバッファローの革でグローブを作ったのが始まりです。私たちはそこから改良を重ね牛革(ステアハイド)を採用し手に馴染むよう設計していきました。
GRIPSWANYグローブ独特の黄色はスワニーイエローと呼ばれています。当時は灯りが少なくグローブを落とした時に見つけやすくする様イエローに染めるアイデアが生まれ現行モデルでも同じ色に染色しています。ワークグローブの原型ともいえるGRIPSWANYイエローカラーのグローブは世界中で膨大なコピー商品を生み出しています。
1848年といえばエジソンが1歳の赤ん坊の時代ですから、ゴールドラッシュの作業現場では灯りがかなり不足してたんでしょうね。だからこそ見つけやすい黄色だったと(薄暗いキャンプ場でも役に立つかもしれないね)。
参考:汚してナンボ? できるキャンパーに「グリップスワニー」が選ばれ続ける理由
グリップスワニーが170年の歴史があるのにもグッと来るんですが、ワークグローブの黄色はグリップスワニーが元祖だって言うじゃないですか。黄色どころか「ワークグローブの原型ともいえる」とかすごい好き。現存してるワークグローブの元を辿るとグリップスワニーに行き着くってことだぜ?最高。
元祖とか歴史があるものとかすごい好きなんですよ。「バックパックの元祖」であるケルティ、「ポロシャツの元祖」であるラコステ、1944年から続くエルエルビーンのトートバッグとかさ。私の所持品はそういう系のが多いんです。だからグリップスワニーのグローブの歴史や生まれにグッと来て、この情報を知ってからは即決。
あとはグリップスワニーの中からどのモデルを選ぶか。
グリップスワニーのレザーグローブの種類を整理
ここで一旦、グリップスワニーの公式サイトを参考にレザーグローブの種類をかんたんに整理してみます。用途や修理、値段など。
※糸が切れたら無料で修理してくれる(革の破れと一部のモデルは対象外)
・G1…アウトドア全般/無料修理対応/7000円
・G2…バイク向け/無料修理対応/9000円
・G3…アウトドア全般/無料修理対応/8000円
・G4…春夏アウトドア/バイク/無料修理対応/8500円
・G6…冬アウトドア/無料修理対応/
・G10…クライミングビレイ/無料修理対/8500円
・G11…パラグライダー/クライミング/無料修理対応/7000円
・G12…自転車/ドライブ/ライトアウトドア/無料修理対応/7000円
・G50…ワーク/バイク/無料修理対応/6600円
・GAF01…航空自衛隊採用モデル/修理不可/18000円
・GAF02…航空自衛隊採用モデル/無料修理不可/10000円
・G70…キャンプ/中国生産/修理不可/キッズサイズあり/3500円
。G80…焚き火/修理不可/
※価格は税抜
【まとめ】G1と迷ったけどキャンプグローブG70で用途に合うのか試してみる
以上のモデルの中から迷ったのはG1とG70。ベルクロやメッシュ穴がなく、シンプルなグローブでいいなと思いました。シンプルでベーシックだからこそマウンテンバイクや登山、焚き火など広い範囲で使いやすいかなと。見た目もすっきりしてて好み。
G50もシンプルなんですが、カラーバリエーションに黄色がなかったから除外。せっかくグリップスワニーのグローブを買うなら、やっぱり黄色がいい。スワニーイエローを身につけたいもの。G12は自転車モデルなんですけど、指先がカットされてるから熱いものとか持てないでしょ。だから除外。
で、G1もいいんですよね。無料修理に対応してるし、たぶんグリップスワニーの中じゃ最も定番のモデルだと思うし。ただね、G1は7000円なんですよ。一方でG70は3500円で実に半額。キャンプや焚き火とレザーグローブの相性がいいのはわかるんですが、マウンテンバイクとの相性や使い勝手が読めないところがあって、そこに7000円出すのはちょっと気が引けました。
G70は中国生産だし革の質も縫い糸も違うだろうし修理に対応してない。けど3500円。そしていくら中国生産といっても170年の歴史を誇るグリップスワニーの製品。きれいなスワニーイエロー。ということでG70に決定。失敗しても金銭的ダメージが少ないからマウンテンバイクで試すにはちょうどいいし、もし壊れても自分で直します。
G70を壊れるまで使い込んで自分の用途に合っていたら、G1とかほかのモデルも検討します。
購入後、何回か登山やサイクリング、デイキャンプでG70を連れ出してるんですが、現時点では満足してます。縫製は荒いところもあるけど、きれいな黄色で頑丈そう。
朝晩の冷え込みが厳しくなってきた最近は犬の散歩でも使ってます。うんちを取ったあとのビニール袋を結べたり、意外と細かいことができるんですよね。
冬になったら普段着にも取り入れてみようかな。こないだフィルソンのマッキーノウールベストを買ったんですけど、その情報収集をしてるときに黄色っぽいグローブを合わせててかっこよかったんですよ。
詳しくレビューは使い込んだら書きます。