ヘインズのパックT各種類の首元の耐久性検証その1【新品〜10回着用】の続きです。今回は20回着用した状態を新品と並べて比較します。
結論からいうと耐久性の印象は、
ビーフィー≧金>ユニクロ>ジャパン=青>赤
こんな印象。まだはっきりとした差が出てないから確証はないけど、印象はこう。
上の画像は各Tシャツの20回着用後と新品を並べて撮影しました。上側が20回着用後。どのTシャツも伸びはありますが、ヨレはほぼ見られません。着てだらしない印象もないです。
赤パックは1950年代のカルチャーを引き継いで”あえて”首元がヘタりやすいようにできている
前回と比較するとヘインズの赤パックだけヨレが進行した感がありますね。ただ最近知ったのだけれど、赤パックは狙ってクタりやすいように作られてるらしい。赤パックが生まれた1947年、「クタった首元のワイルドさがかっこいい」という価値観があったらしく、現在でも当時の価値観を引き継いで制作されてるんだとか。
「安いからクタリやすいのではなく、クタリやすい様に作られているのである」。
この話は1950sアメリカに遡って説明しよう。
そもそも肌着にしかすぎなかったTシャツを普段着に引きづりあげたのがジェームスディーンらであり、「理由なき反抗」などをはじめとし、彼等が映画の中でジーンズにTシャツというスタイルを作り上げた。そしてそのTシャツはパリっとした新品なんかより、クタった首元のワイルドさが格好良い、というストリートカルチャーだったのだ。
ちょうど「ジーンズは色落ちしたもので、ワークブーツは履き込んだ物が格好良い」に通じるものがある。1947年に誕生しそんな時代背景を生きてきた赤パック(レッド)は、見事にそういった価値観を映しこんだTシャツとして今に50s当時のスピリッツを教えてくれる。着込む中で首元が絶妙にックタるのは、作りが安いからではなく
あえてネック部分は生地織りのテンションを甘めに生地を編んであるから。何を言われようが「これがいいんだ」という、今なお赤パックに脈々と流れる製作者のこだわりだ。
たしかにこの話を知る以前から「赤パックは着込んでクタってるのがかっこいい」と思っていて、まんまとヘインズの術中にはまってました。このクタりが魅力だから個人的にはマイナス要素ではない。むしろもっとクタッてほしい。
赤、青、金それぞれの印象を例えるなら、
・金は半沢直樹。仕事中は付け入る隙がなくビシッとしている
・青はミニマリスト。日々のメンテナンスを効率よく
・赤は反骨精神ある不良。お利口さんにはなれないぜ!
みたいな。耐久性や肌触り、雰囲気を例えるとこんなイメージ。そして赤が好き。
ヘインズの公式も耐久性検証と照らし合わせてみる→金>青>赤
で、ヘインズのサイトを見てたら私と同じように耐久性の検証もしてくれてました。赤、青、金の3種を比較してくれます。検証結果は私と似通っていて、首元の耐久性は、
金>青>赤
の順番で間違い無さそう。
そしてヘインズ公式の耐久性検証ではジャパンやビーフィーには触れられていないけど私の検証では、
ビーフィー≧金>ユニクロ>ジャパン=青>赤
という印象かな。長く着込んだら差は出てくるだろうけど、現在の印象はこんな感じ。
買うならどれがいい?
個人的には、
・下着としてなら赤(乾きの早い青も捨てがたい)
・1枚で着るならビーフィー
ですかね。どれも捨てがたいんですけど、選ぶとしたらこうなるかな。ただジャパンフィットとユニクロはもう2度と買わないと思う。着てわかった、好みじゃない。
赤はクタった感じが好き。ほかの色のパックTじゃ味わえない雰囲気で、ソファにもたれて足組んでブラックコーヒー飲んでくつろいでるとかっこいい。適当なのが様になる。
逆にその他の色は赤と比べるとしっかりとしてます。だから安くビシッとした下着がいいのであれば、青かユニクロでよさそう。もう少しお金を出せるならジャパンやゴールド。ビーフィーは下着って感じじゃないかな。
とくに青色はポリエステルが入ってるから洗濯後の乾きが早く、室内干しでも乾きやすいのが魅力。たとえば外に洗濯物を干せない梅雨、汗をかく夏、寒すぎて乾きが遅い冬には重宝するはず。私は年がら年中、すべての洗濯物を弱洗いかつ室内干ししてるんで、乾きが早いのは助かるんです。
下着ではなく外で1枚で着たいのであれば厚みのあるジャパンかビーフィー。とくにビーフィーは乳首透けしにくいので1枚で着やすいです。一方でジャパンは下着としても1枚でも着れるんで万能。
まあ下着には赤か青、1枚で着るならビーフィーですね。私の場合は。